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新型コロナで健康診断の延期や中止 受診の義務違反に罰則はあるか?

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健康診断は労働安全衛生法の規定に基づき、使用者は実施する義務を負い、労働者は受診する義務を負います。

使用者の義務:労働者に対して医師による健康診断を実施しなければならず、この義務に違反すると50万円以下の罰金が科せられます。

労働者の義務:健康診断を受けなければなりません。

 

 

 

(2020年12月13日 ※追記しました「新型コロナを理由に健康診断を控えている人はどうすればよいのか?」↓)

 

新型コロナで健康診断の延期や中止 受診の義務違反に罰則はあるか?

結論を言いますと、労働者が健康診断を受診しなくても罰則はありません

ただし、使用者側は健康診断の受診を就業規則等で職務上の命令として命ずることができ、受診を拒否する労働者に対して、懲戒処分を下すことができます。

この記事は、現在、健康診断の実施が延期されて受けられない方に向けて、再開されたらいつ受診するのが良いのかを示す情報です。

罰則がないとはいえ、受診を拒否し続けると懲戒を受けることもあるため、雇い主にどのような相談や交渉をしたらよいのか参考にしてください。

 

もっとも、健康診断を受けることになっている時期よりも前に退職する予定になっている方は、受ける必要はありません。

それを理由に退職する方はいないと思いますが、どうしても受けることが手間なら、退職時期を考えた方がよいでしょう。→退職することは簡単です 伝えられない原因は退職理由に嘘があるから

 

健康診断の種類

健康診断には大きく分けて、有害業務に従事する労働者が受ける特殊健康診断と職種に関係なく実施する一般健康診断があります。

ここでは、一般健康診断のうち対象者が多い雇入れ時の健康診断定期健康診断についてお話しします。

対象となるのは正社員に限らず、「1年以上使用する予定で、週の労働時間が正社員の4分の3以上」である者ですので、派遣社員、場合によってはパートやアルバイトも含まれます。

  • 雇入れ時の健康診断:雇入れの直前もしくは直後に実施。
  • 定期健康診断:1年に1回実施。

健康診断の実施時期の延期

緊急事態宣言に伴い、2020年4月下旬から対象地域のほとんどの医療機関は健康診断の実施を休診していました。

しかし、緊急事態宣言は延長されたものの、今まで休診していた医療機関が連休が終わった5月7日から少しずつ健康診断を再開し始めました。

新たに入社した人の雇入れ時の健康診断や、労働者の年に1度の定期健康診断を、まだ受けられていない人は早く予約をしなければと焦っているかもしれませんが、急ぐ必要はありません。

 

厚生労働省が各医療機関に通知した内容によれば、

  • 雇入れ時の健康診断について、実施が延期された結果、当該健康診断が雇入れの直前、または直後に行われていない場合
  • 定期健康診断について、実施が延期された結果、当該健康診断が1年以内ごとに1回、定期に行われていない場合

令和2年6月末までの間、実施時期を延期して差し支えないこととするとしています。

 

実施時期の延期は新型コロナの状況を踏まえたうえで判断されるので、さらに延期される可能性もあります。

今まで新型コロナの状況をふまえて休診という措置がとられていた以上、再開したからといって、感染の心配がもうなくなったというわけではないからです。

 

いつ健康診断を受診すべきか

率直に言わせてもらうと、

健康診断の受診は7月以降から徐々に再開されるでしょう。

健康診断を再開した医療機関のほとんどが、休診前に受けた予約は全てキャンセル扱いにし、改めて予約をお願いするとしています。

どの医療機関も新型コロナの感染対策として、一日もしくは時間当たり人数を制限しているはずです。

そのため予約が殺到し、早めに締め切られることが予想されるため、どちらにしても6月末くらいまでは待たされるのではないでしょうか。

具体的な対応の仕方としては、一応の期限である6月末まで新型コロナの状況を見極めて、企業にお勤めの方は使用者側の支持を改めて仰ぎましょう。

緊急事態宣言が延長されたことを考えると、上述したように厚生労働省から、さらに健康診断実施時期の延期が通知される可能性もあります。

 

使用者側もリスクは理解している

使用者側には、健康診断を実施する義務があり罰則もあります。

他方、労働者側は受診する義務はありますが罰則はありません。

もちろん、罰則がないから受診しなくていいというわけではなく、新型コロナ感染の危険を冒してまで急いで受診するのは本末転倒だということです。

では、使用者側は労働者に対して、いつまでに受診してほしいと思っているのか。

例えば派遣社員などの非正規雇用の方は有効期限付きで検診チケットを渡されているはずです。

現在、検診チケットの有効期限を多くの企業が延長しています。

延長された有効期限が使用者側の許容範囲だと考えればよいでしょう。

延長された期限内に間に合うよう予約し、新型コロナの状況をみながら余裕をもって受診するのがおすすめです。

健康診断を受けるための費用は基本的に企業側が負担する為、労働者は検診チケットと保険証を医療機関の受付に出せば無料で受診できます。
もしも、保険証がない方がいたら、決して人から借りてはいけません→保険証の紛失や未加入でも受診できる 人から借りるなりすましは罪 

※追記 2020年12月 新型コロナを理由に健康診断を控えている人はどうすればよいのか?

健康診断の延期や中止を呼び掛けていた厚生労働省や医療機関も、緊急事態宣言解除後の2020年5月以降は、徐々に「健康診断を受けましょう」と呼び掛け、今までとは逆の対応を取るようになりました。

その理由は、緊急事態宣言解除後も感染を危惧して健康診断を控える人があまりにも多かったからです。

 

こちらは、新型コロナ感染拡大による健診受診者の動向と健診機関への影響の実態調査結果です。

調査の結果、次のことが分かりました。
① 令和 2 年 1 月から 9 月期の健康診断受診者数は約 1400 万人で、前年同期の約 2100 万人と比較して約700 万人減少した。
② 緊急事態宣言期間中の健康診断中止等の影響を受け、4 月、5 月の受診者は対前年同期比8 割
減少した。
③ 緊急事態宣言解除後の健康診断再開により受診者が戻りつつあるも、特定健診、人間ドック健
診では受診者が前年同月比1~2 割減となっており、受診抑制が働いている可能性がある。
④ 緊急事態宣言等により、健康診断を中止、延期した受診者の年度内実施の可能性については 3分の 2 がほぼ可能としているものの、3 分の 1 は 7~8 割程度としており、今後、この傾向が
続けば今年度末までに約1 割の未受診者が発生する可能性がある。

(参照元:日本総合健診医学会および全国労働衛生団体連合会)

 

健康診断を受けないと気が付かない生活習慣病も多くあり、厚生労働省としては健康診断を控え続けている人がいることに危機感をつのらせているようです。

 

 

厚生労働省 上手な医療のかかり方リーフレット

 

 

安全衛生法によって義務付けられている以上、使用者は労働者に対して健康診断をなるべく早く受けるように促し続けるでしょう。

そう考えると、新型コロナ感染が怖いから健康診断を受けませんと拒否することに対して、労働者側に罰則はなくても、使用者は労働者に対して就業規則上の何らかのペナルティを与える可能性が今後は強まります。

もっとも、健康診断は自分の健康のために受けるのですから、いつまでも拒否や先延ばしすることは雇用関係の信義にもとる部分もあるでしょう。

 

つまり、たとえ新型コロナ感染が怖くても、

健康診断は受けなければならない、これが結論となります。

従って、今現在、厚生労働省をはじめ全国の医療機関では、健康診断時における感染防止対策をかなり強くアピールしています。

※ただし、それでも以下に当てはまる人は、受診を断られる、健康診断を控えるようにとされています。
 いわゆる風邪症状が持続している方
 発熱(平熱より高い体温、あるいは体温が37.5℃以上を目安とする。)、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気、嘔吐、味覚障害、嗅覚障
害などの症状のある方
 過去2 週間以内に発熱(平熱より高い体温、あるいは体温が37.5℃以上を目安とする。)の
あった方
 2 週間以内に、法務省・厚生労働省が定める諸外国への渡航歴がある方(およびそれらの方
と家庭や 職場内等で接触歴がある方)
 2 週間以内に、新型コロナウイルスの患者やその疑いがある患者(同居者・職場内での発熱
含む)と の接触歴がある方
 新型コロナウイルスの患者に濃厚接触の可能性があり、待機期間内(自主待機も含む)の方
・上記症状が続く場合、あるいは基礎疾患(持病)の症状に変化がある方は医療機関にご相談ください。
・新型コロナウイルスに感染すると悪化しやすい高齢者、糖尿病・心不全・呼吸器疾患の基礎疾患がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方には、受診延期も考慮していただきます。
(参照元:厚生労働省資料)

 

ちなみに、自宅で生活習慣病のリスクチェックができる検査キットもあります。

検査制度は病院と同等だということです。

しかし、定期健康診断の代替として認められているわけではありませんので、検診は受けたいがどうしても病院に行くのが心配と言う方だけ利用すると良いと思います。

 

 

 

※自宅でPCR検査ができるようになりました。

最後に

新型コロナの終息がはっきりするまでは、人の密集リスクがある健康診断にはまだ行きたくないという気持ちはわかります。

しかし、正当な理由もなく受診しない労働者は懲戒されても文句は言えません。

今、新型コロナの感染リスクを避けるために受診を控えることは、他の生活習慣病のリスクを高めているかもしれません。

医療機関は健康診断の受診を強く促し続けています。

結局は、自分の健康のためと言うことを自覚して、早めに受診するべきでしょう。

 

 

以下は神奈川県の番組ですが、新型コロナを理由とする未受診者が、思いのほか多いことを如実に表しています。

こういった健康診断未受診者に対する呼びかけや警鐘は、ますます増えていくと予想します。↓

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